物価高への恐怖
学生時代、東欧のある国に縁があって少し住むという経験をしました。
その時、その国は経済が破綻していて、自国通貨はどんどん下がり、お店のものの値段は、値札付けが追いつかないほど、急激に上がっていました。
ものすごい物価の上昇、ハイパーインフレでした。
毎日、食料品の値段が上がっているから、人々は顔を合わせると
「どこの店では、何がいくらだよ」
と情報交換をして、安い店まで行って食料品を買っていました。
外国人は、ドルをもっているので、通貨安になっても影響はありませんでした。
(ちょっと余裕のお金ができた人は、自国通貨をドルに換えて、
貯金していました。)
特に気の毒なのは、年金生活のご老人でした。
年金額は決まっているのに、食料品の値段は上がっていくばかりなので、道路で自宅のものを売ったり、物乞いをしたり。
(思い出の品が売られている時は、涙が出ましたね。😢)
今まで一生懸命に働いてきて、静かな老後を思い描いていたのに、
急にインフレになり、にっちもさっちもいかなくなって乞食をしないといけない。
なんて屈辱的で、悲しいのか。
何もしなければ、ただ餓えて苦しむだけ。
多くの人が自分が生きていく術を必死に模索し、商才のある人・発想の転換ができる人は、お金を稼ぐ手段を見つけていきました。
今の日本は、物価高・インフレとはいえ、まだ「値札付けが追いつかない」ほどではないです。
でも、やはり何もしなければ、「乞食」になるのかな、との恐怖が、
若いころに見た光景から、私の脳裏には浮かんでしまいます。
物価高に負けず、時代の流れに飲み込まれず、
どうにか頑張って、豊かに楽しく生活していく方法を見つけていきだいですね。
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